高知の生姜と、地域の未来へ

名前
浅野平二郎
会社名
株式会社あさの
キャッチコピー
高知の生姜を、農家・お客様・社員の笑顔につなぐ。
一言
高知県香美市で生姜の生鮮・加工・商品開発を支える株式会社あさの。農家さん、お客様、社員とともに良くなる「三方良し」を大切に、地域と歩む会社づくりに取り組んでいます。

高知の生姜を、商品づくりの力に

高知の農家さんが育てた生姜を、全国の食卓へ届ける。その間には、仕入れ、加工、商品開発、安定した供給を支える仕事があります。

私は、高知県香美市の株式会社あさので代表を務める浅野平二郎です。生鮮の生姜から冷凍加工品まで扱い、食品メーカー様が作りたい商品に合わせて、原料の産地や形状をご提案しています。

「国産生姜を使いたいけれど、コストが気になる」「生姜らしい食感は、どんな加工で出せるだろう」。そんな商品開発の相談に、生姜を専門に扱う立場から一緒に答えを探していきます。

浅野平二郎さんの生姜の仕事、信用を大切にする歩み、未来への想いを紹介するイラスト

料理に合わせて、生姜を選ぶ

唐揚げ、餃子、生姜焼きのタレ、漬物。ひと言で生姜といっても、料理によって欲しい香りや食感は違います。

例えば、生姜焼きのタレなら、2mmほどに刻んだ生姜とペーストを組み合わせる方法があります。ペーストも、繊維をどれくらい残すかで口当たりが変わる。原料をお届けする前に、どんな商品に仕上げたいのかを伺うことが大切なんです。

国産だけでなく、海外の生姜も扱っています。産地や加工方法の選択肢を持ちながら、味へのこだわりと予算の両方を考えていきます。

農家とのつながりが支える供給

地元の農家さんとは、契約栽培を通して長くお付き合いしてきました。さらに、同業の皆さんと原料を融通し合うつながりもあります。

形がそろわない生姜や、傷のある生姜も、加工によって商品原料として生かせるものがあります。青果として売るだけで終わらず、加工まで手がけているからこそ、使い道を考えられるんです。

生姜の形や傷に合わせて、加工品の原料として生かす株式会社あさのの取り組み

サンプルと試作で、原料を選ぶ

どの生姜が合うか、言葉だけでは分かりにくいですよね。用途をお聞きした上で、産地の特徴をまとめた資料や複数のサンプルを使い、違いを確かめていただきます。

テストキッチンで試作することもできます。「食感を大事にしたい」「繊維を細かくしたい」といったご要望を伺い、実際の商品にしたときの味や使いやすさまで考える。それが、私たちの商品開発への関わり方です。

株式会社あさのの生姜商品を紹介する展示ブース

信用を先に、農家と社員と歩む

私が仕事で大切にしているのは、「信用が先、商売が後」という考え方です。そう言えるまでには、生姜を仕入れ、余らせ、廃棄する経験もありました。

原料が入らないときに、どう動くか

大学卒業後、私は工場で働きながら、仕入れ、営業、製造の現場を学びました。27歳で代表になり、豊作や不作がある中で、必要な生姜をお客様へ届ける仕事を続けてきました。

忘れられないのは、2004年に中国産生姜の輸入が止まったときのことです。当時、仕入れを担当していた私は、ベトナムやインドネシアなどから原料を集めました。

食品メーカー様は、小売店と取り決めた商品を作らなければなりません。生姜が入らないからといって、簡単に原料や商品を変えられるわけではないんです。

何億円もの仕入れに踏み切り、供給をつなぎました。ただ、輸入が再開した後には在庫が残り、50tを廃棄したこともあります。廃棄場へ向かいながら、部長と「これで良かったのかな」と話したことを覚えています。

それでも、お客様との信用につながったと感じています。「生姜がありません、知りません」とは言わない。その言葉は、簡単に約束できるから口にするのではなく、何とか届ける方法を探し続けたいという私たちの姿勢なんです。

生姜のコンテナが並ぶ株式会社あさのの倉庫見学

生姜の先にある、農家の暮らし

契約農家さんから、ご家族の進学を支えられたという話を聞いたことがあります。そのとき、生姜を買い、加工し、届ける仕事が、農家さんの暮らしにもつながっているのだと実感しました。

豊作で生姜が余り、倉庫に入りきらなくなった年もあります。そこで「買いません」と言うだけなら簡単です。でも、それでは私たちがいる意味がなくなってしまう。

買い取った後、すべてを使い切れなかったこともあります。難しさを経験しながらも、農家さんが育てたものをどう生かすか、考え続けてきました。

社員と一緒に、経営計画をつくる

以前は、会社の計画を私一人で考えていました。でも、だんだんつまらなくなってきたんです。「これって一人寂しいんじゃないかな」「社員さんにとっては、絵に描いた餅でしょう」って。

そこで、地元の廃校になった小学校に社員さんと1泊2日で泊まり、一緒に経営計画を作るようになりました。みんなが考えた計画だから、血が通っていると感じます。

地元の廃校で社員と経営計画を考える浅野平二郎さん

忘年会で、その年の良かったことを聞いたとき、家族と参加したバーベキュー大会を挙げてくれた社員さんがいました。業績の話だけでなく、そんな時間を喜んでもらえたことが、私にはうれしかったんです。

高知で働くことを、誇れる会社へ

目指しているのは、高知で働きたいと思ってもらえる会社です。休日や待遇を良くしていくことも、そのための目標にしています。

会社の成長だけでなく、地元のお祭りへの参加や、小学校での生姜シロップ作りなど、地域との関わりも大事にしたい。「生姜の会社といえば、あさのだよね」と、地元で親しんでもらえる存在を目指しています。

農家さん、お客様、社員。関わる人たちと一緒に良くなっていくこと。それが、私の考える三方良しです。

生姜の相談も、仕事の相談も

「生姜を使った新商品を作りたいけれど、どんな原料を選べばいいか分からない」。そんなときは、まず、作りたい商品を聞かせてください。

用途に合うサンプルや資料を確かめ、必要に応じて試作をしながら検討していただけます。香り、食感、価格。こだわりたいところを整理し、一緒に原料を選んでいきましょう。

高知で、地域とつながる仕事を

私たちの仕事や考え方に関心を持ってくださった方には、会社の雰囲気も知っていただきたいと思っています。自動化やロボットの導入を進めながらも、大切にしているのは人と人との関係です。

前向きに学び、周りへの感謝を言葉にできる。そして、みんなで良くなっていこうという考え方に共感できる。そんな仲間と、高知の生姜の仕事を続けていきたいです。

募集職種や条件は、株式会社あさのの採用情報をご覧ください。会社見学などのご相談は、公式LINEからもお声がけいただけます。

取材・文:しもまゆ

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この記事を書いた人

しもまゆ

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事業への想いや人柄を丁寧に聞き、読んだ方が安心して相談できるストーリーへ整えるライターです。

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