器のある時間を、暮らしの小さな息抜きに。陶器店「独歩堂」藤野真二

名前
藤野 真二
会社名
陶器店 独歩堂
キャッチコピー
器や調度品を知る、小さなきっかけを暮らしの中に。
一言
1968年から香美市土佐山田町で続く陶器店。普段使いの器から贈答品、調度品までそろえ、使う場面や贈る相手を伺いながら、二代目店主が一緒に選びます。

香美市土佐山田町の商店街に立つ、印象的な赤茶色の建物。青いひさしには、やわらかな文字で「どっぽどう」と書かれています。

ここは、1968年から続く陶器店「独歩堂」です。

店内には、毎日の食卓で使える器から、贈り物、土地の文化を感じる焼き物、ステンドグラスや調度品まで、思わず足を止めたくなる品々が並びます。その店頭に立つのが、2代目の藤野真二です。

忙しい毎日の中で、すぐに店へ足を運んだり、器を選んだりする余裕がなくても構いません。

まずは、通りを歩いたときに「こんなお店があるんだ」と独歩堂のことを知ってもらう。いつか暮らしの中で器や調度品が目に入ったとき、少しでも興味を持ってもらう。その小さなきっかけになれたら嬉しいです。

暮らしの節目に寄り添いながら、半世紀以上続いてきた陶器店

家を彩る調度品から始まった独歩堂

独歩堂の店舗前に立つ藤野真二

独歩堂が店を開いたのは1968年です。高度経済成長期を迎え、土佐山田でも新しい家が次々と建っていた時代でした。

初代が扱っていたのは、掛け軸や置物など、新しい家を彩る調度品。新築祝い、結婚、出産、還暦など、地域の方々の暮らしの節目に必要な品や贈り物も相談されるようになりました。

大きな広告があったわけではありません。「独歩堂へ行けば、いいものを用意してくれる」。そんな口コミが少しずつ広がり、地域とともに店の歴史が積み重なっていきました。

同じ器でも、選ぶ理由は一人ひとり違う

今の店内には、普段使いの器から贈答品、個性豊かな焼き物や調度品まで、さまざまな品が並んでいます。

器は、同じ用途のものでも、形や手触り、重さ、色合いが一つひとつ違います。贈る相手の好みを考えて選ぶこともあれば、自分の食卓へ迎えた瞬間に心が弾む一枚を探すこともあります。

だから私は、ただ商品を並べて販売するのではなく、お客様が何を求めているのかを聞きながら、一緒に選ぶ時間を大切にしています。

暮らしの場面まで想像しながら選べることが、実店舗の陶器店だからこそ届けられる価値です。

独歩堂の店内で器に囲まれて立つ藤野真二
店内に並ぶ器や調度品

店頭で培った信頼を、これからの届け方へ

10年以上前から続けてきたオンライン販売への挑戦

独歩堂では、10年以上前からオンライン販売に挑戦してきました。

高知の事業者がインターネット通販を学ぶ養成塾に参加し、自社サイトを立ち上げ、ご飯を炊く土鍋や焼酎グラスなどを全国のお客様へ届けた時期もあります。

オンラインでの販売は一度お休みする時期もありましたが、販売のかたちを少しずつ見直し、現在は楽天市場を通じて商品をご紹介しています。

画面の向こうでも、安心して相談できるように

器は、写真だけでは重さや手触りまで分かりません。価格のある品や初めて選ぶ品であれば、「自分に合うだろうか」「贈り物にして大丈夫だろうか」と不安になるのも自然なことです。

そのため、オンラインでは店や商品の情報をできるだけ詳しく、文章も丁寧に伝えるよう心がけています。分からないことがあれば、電話などで個別にご相談いただくこともできます。

「自分がしゃべる言葉が、向こうにとって唯一の看板」

顔の見えないやり取りだからこそ、ごまかさず、きちんと答える。デジタル化が進んでも、人と人とのアナログな信頼はなくならないと思っています。

店頭でも画面の向こうでも、「この人になら聞ける」と思ってもらえる陶器店でありたいです。

独歩堂に並ぶ彩り豊かな器

器でひと息つける場所から、「令和の独歩堂」へ

まずは、器や調度品を知るきっかけから

これから来てほしいのは、焼き物や陶器がもともと好きな方だけではありません。

仕事や子育てで忙しい毎日には、器を選ぶために店へ足を運ぶ余裕さえないこともあります。だから、最初から来店や購入を求めているわけではありません。

通りを歩いたときに「ここに陶器店があるんだ」と知る。別の日、暮らしの中で器や調度品がふと目に入り、少し興味が湧く。独歩堂が、その小さなきっかけになれたらと考えています。

次の世代が憧れる陶器店をつくりたい

全国では、実店舗の陶器店が少なくなっています。一方で、小さな窯元や作り手が、新しい見せ方やインターネットを活用して注目を集める例も生まれています。

これから独歩堂が目指すのは、これまで受け継いできた地域とのつながりを大切にしながら、新しい販売方法や作り手との出会いを重ねていくこと。

作り手とお客様をつなぎ、器の面白さを届ける。若い人が「陶器店って面白い」「この業界で働いてみたい」と思える姿を見せる。それが、私の考える「令和の独歩堂」です。

いい器と、それを作る人、使う人をつなぎながら、陶器の文化を次の世代へ手渡していきます。

看板猫ペーターもお待ちしています

店内には、14歳の看板猫・ペーターがいます。

器や調度品に囲まれた店の中を、自分の居場所のようにゆったり歩くペーター。いつでも必ず会えるとは限りませんが、出会えた日は、器選びとはまた違う嬉しい時間になるかもしれません。

看板猫ペーターを抱く藤野真二

まずは独歩堂を知ってもらうところから

「商店街に、こんなお店があるんだ」

「陶器や調度品って、なんかいいな!」

「今度近くを通ったら、のぞいてみたいな〜」

そんな小さな興味・関心から もう少し知りたくなったときや、実際に器を探したくなったときには、普段の暮らしや使いたい場面を伺いながら、一緒にお探しすることができたらうれしく思います。

店舗情報